ミズナラとコナラは、どちらもブナ科コナラ属の落葉樹で、どんぐりのなる木です。
どちらも陽樹なので、比較的若い森や日当たりがよい場所に育つことが多いです。
今回は、このミズナラとコナラについて、その違いや見つけ方をお伝えします。
ミズナラとコナラの違い
ミズナラとコナラはとてもよく似ています。
しかし、生育地域、葉っぱやどんぐりの形が違います。
この違いを比べるととても簡単に見分けられます。
また、木の特性も若干異なるので、木材としての使用用途も異なっています。
ミズナラとコナラの見分け方
生育地域
【ミズナラ】
冷涼な気候を好み、北海道から九州(南東北以南では標高が概ね800m以上の山地)にかけて自生しています。
【コナラ】
温暖な気候を好み、関東以西の低地帯を中心に分布しています。
葉の形と葉のつき方

【ミズナラ】
葉柄がほとんどなく、鋸歯(ギザギザ)がはっきりしています

【ミズナラ】
数ミリの葉柄があり、鋸歯は波型です
どんぐりの形

ドングリの帽子(殻斗)がおわん形で深め

ドングリの帽子(殻斗)が皿形で浅い
木材の使われ方
【ミズナラ】
家具材や建築材(オーク材として人気がある)
ウイスキー樽(木には独特の香りがあり、頑丈で水漏れしない)など
【コナラ】
しいたけのほだ木(原木椎茸を育てる木として)
薪材(火持ちが良い)
燃材(バイオマス発電に利用)など
ナラの特性(萌芽更新)
ミズナラやコナラの木は、伐採してもそのまま枯れず、すぐに切り株からたくさんの芽を出します。
これを「萌芽更新(ほうがこうしん)」と言います。

萌芽更新されてきたナラの木は、太い幹の途中から何本もの幹が立ち上がり、独特の樹形をしています
小さな芽がどんどん成長して、幹となり木になるという再生を何度も繰り返すことができるのです。
一度、森で探してみてはいかがでしょうか。
コメント